【AUKUS首脳会談】オーストラリアに米原潜を最大5隻売却へ!当面は米英原潜が豪に巡回配備
安全保障の協力枠組み「AUKUS(オーカス)」を構成する米国、英国、オーストラリアの首脳は13日、米サンディエゴの米海軍基地で会談し、豪州への原子力潜水艦配備計画で合意した。2030年代に米国の原潜を最大5隻売却し、オーカスとしての新型原潜を開発するなど3段階で協力を拡大する。
3首脳による対面での会談は21年9月のオーカス発足後初めて。南・東シナ海などで海洋進出を強める中国の抑止に向け、米英がインド太平洋地域を重視する姿勢を一段と鮮明にした。
3首脳は会談後、共同記者発表に臨み、バイデン米大統領は「抑止力を強化し、安定を促進するための努力が、今後数十年の平和に影響を与える」と意義を強調した。アルバニージー豪首相は「どんな課題があろうとも、我々が共有する平和と自由という大義は必ず勝つ」と訴えた。
首脳共同声明などによると、今年から豪海軍の乗組員の養成に向けた訓練を開始し、米海軍は豪州への原潜寄港を増やす。英海軍も26年から寄港を増やす。豪州は施設の整備に着手し、早ければ27年にインド洋に面した豪西部パース近郊に米英両海軍が5隻からなる原潜部隊を巡回配備する。
第2段階として、30年代には米国が、米海軍の最新鋭原潜である「バージニア級」を3隻、豪州に売却する。それにより、豪州独自の原潜能力を備えることになり、必要に応じて2隻を追加で購入可能とした。既存の原潜売却により、より早期の配備を図る。
第3段階では、英国が開発する次世代型原潜をベースに米国の技術を加え、潜水艦「オーカス」として米豪両国が新型原潜を独自開発する。英豪両国内で生産し、30年代後半に英国、40年代初めには豪州での引き渡しを目指す。
米国も自国で原潜の生産・整備能力の向上に向け6年間で46億ドル(約6260億円)を投じる。非核兵器国が原潜を保有するのは初めてで、今後も豪州として核兵器を保有せず、原潜用の核燃料も独自生産しないことも確認した。
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