【イラン追加制裁へ】ロシアへ無人機「シャヘド136」提供の「証拠」入手【欧州連合】
欧州連合(EU)は2022年10月19日、ロシアがウクライナで使用するドローン(無人機)をイランが供給していることを示す「十分な証拠」を入手したとして、イランに対する追加制裁の適用に向け準備を進めていると明らかにした。
EUの外相に当たるジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表の報道官を務めるナビラ・マスラリ(Nabila Massrali)氏は、「十分な証拠」が集まったため、明確で断固とした対応を迅速に行えるよう、欧州理事会(European Council)で準備が進められていると説明した。
EU加盟諸国の外交筋はAFPに対し、ロシアへのドローン供給に関与するイランの個人・団体の一覧を作成し、EUの制裁対象リストに追加する作業が19日に行われたと明かした。リストは、20日夜に予定されているEU首脳会議の開催前に確定される見通し。
EUは17日、イランの服装規定違反の疑いで「道徳警察」に逮捕された女性、マフサ・アミニ(Mahsa Amini)さん(22)の死をめぐる疑惑と、それに端を発した抗議運動への弾圧を理由に、同国に制裁を科していた。
ウクライナは数週間前から、イランがロシアに弾頭を搭載した攻撃用ドローン「シャヘド136(Shahed 136)」を供給していると非難し、EUに制裁を適用するよう求めていた。
EUは、イランのロシアへのドローン(無人機)供給を巡り、イラン軍当局者と複数機関に対して新たな制裁を科すことで合意する見通し。外交筋や仏当局者が19日に明らかにした。
最近のロシアによるウクライナへの攻撃では、「シャヘド136」と呼ばれるイラン製の自爆型ドローン(無人機)が使われているとウクライナは主張している。
一方、イランはロシアへのドローン供給を否定、ロシア政府はコメントしていない。
EU当局者は19日の会合で、イラン軍当局者3人やシャヘドの製造業者などを制裁対象とすることで合意したという。
仏統領府当局者は、記者団に制裁対象者リストの確認を求められた際に「ドローンの問題については、準備中の新しいリストがあり、今週中に採用されるはずだ」とコメントした。
外交筋によると、EUは20日朝までに追加制裁について最終決定する。
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