【NATO】核抑止演習「steadfast noon」を開始!各国空軍の航空機が最大60機参加
ロシアがウクライナ侵攻を巡り核兵器を使用する可能性が懸念される中、北大西洋条約機構(NATO)は2022年10月17日にも核抑止に焦点を当てた年次軍事演習「ステッドファスト・ヌーン」を開始する。30日まで核弾頭を搭載可能な戦闘機などを用いて核抑止力の維持を確認する予定。ロシアも近く核関連の大規模演習を実施するとみられており、NATOは警戒を強めている。
NATOなどによると、加盟30カ国のうち14カ国が年次軍事演習を主にロシアから1000キロ以上離れたベルギーや北海、英国の上空で実施。核弾頭が搭載できる戦闘機や偵察機などの航空機を最大60機用いる予定で、米戦略爆撃機B-52も参加する。実弾は使用しない。
NATOのストルテンベルグ事務総長は、演習についてウクライナ侵攻前から計画されていたと指摘。「NATOの核戦力の安全性や確実性、効果を維持するための年に1度の定期的な演習だ」と説明した。
一方、ロイター通信などによると、ロシアは毎年実施している核関連の大規模演習を近く行うとみられている。演習は数日間に及び、核兵器が搭載可能な爆撃機、潜水艦、ミサイルの訓練の実施が予想される。国防専門家の間でロシアが演習から核兵器を使用する作戦への移行を迅速に行う可能性も指摘されており、ストルテンベルグ氏は「警戒を怠らない」とした。
英国際戦略研究所(IISS)で軍備管理を研究するウィリアム・アルバルク氏は米ブルームバーグ通信に対し、ロシアは2008年のジョージア(グルジア)侵攻の際にも攻撃の準備を隠すために演習を行ったと分析した。
ただ、NATOはロシアに核兵器で応じることには慎重な姿勢を見せる。ストルテンベルグ氏はロシアが核兵器を使用した際の対応について明言を避けつつ、NATOが核兵器を使用せざるを得なくなる状況は「極めて遠い」と述べた。 フランスのマクロン大統領は、ロシアがウクライナで核兵器の使用しても「フランスは核兵器による報復は行わない」としている。
米外交誌「フォーリン・ポリシー」はロシアが核兵器を使用した場合、NATOが最新戦闘機の提供などでウクライナへの軍事支援を強化したり、露軍が占領するウクライナの地域で、抵抗勢力の支援などの秘密軍事作戦などを進めたりするシナリオを予測した。
続きは動画の中で・・・