【部分的動員?】ロシア発航空便に予約殺到、陸路も大渋滞!プーチン大統領10月に「終戦宣言」か
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が2022年9月21日、ウクライナ侵攻に投じる兵力を増強するため予備役を「部分的」に動員すると発表したことを受け、ロシア発の航空便に予約が殺到し、週内の便がほぼ満席になっている。
ロシアで人気の格安航空券サイト「アビアセールス(Aviasales)」では同日、アルメニアやジョージア、アゼルバイジャン、カザフスタンといった旧ソ連諸国への直行便が完売。トルコの国営航空会社ターキッシュエアラインズ(Turkish Airlines)のウェブサイトによると、ロシア発着便の主要経由地であるイスタンブールへの便は24日まで満席となっている。エア・セルビア(Air Serbia)では、セルビアの首都ベオグラード行きの便で、次に空席があるのは26日とされている。
グーグルのデータによると、プーチン氏の国民向けテレビ演説が始まった21日午前9時(日本時間同日午後3時)以降、ロシアでは「チケット」と「航空便」のキーワード検索が2倍以上に増加。グーグルトレンドのデータでは、ロシア出国に関する検索は同日午前、通常時の100倍に増えた。
欧州連合(EU)とロシア間の航空便は、ロシアのウクライナ侵攻開始を受け運行が停止されている。
一方で、ウクライナ東部ハリコフ州のロシア側支配地域をほぼ取り戻したウクライナ軍は、南部でも奪還作戦を展開している。ロシア国内でも「敗北」を認める声が強まっている。国際社会でも孤立を深めるプーチン大統領が「作戦終了を宣言する場合、10月末が期限だ」と専門家は指摘する。
ゼレンスキー大統領は14日、ハリコフ州の要衝イジュムを訪問。「侵略者は領土を一時的に占領できても、国民を征服することはできない」と演説し、前線の兵士らに感謝を表明した。
ウクライナ軍は南部ザポロジエ州でも前線に大部隊を集結させているとみられる。
ロシア国内では「敗退」との受け止め方が広がり、国営テレビの番組などで激論も交わされている。米シンクタンクの戦争研究所は13日、プーチン政権が世論の批判の矛先を軍に向けようとしており、敗退を軍の動員強化に利用するもようだと分析した。ただ、国内外で窮地に追い込まれており、特別軍事作戦を継続できるのか、不透明さが増してきた。
ロシア政治に詳しい筑波大学名誉教授の中村逸郎氏は「ロシア軍にとって侵攻開始後、最大の痛手となっている。G20(20カ国・地域)の枠組みを重視するプーチン氏は11月の首脳会合への出席に意欲をみせているが、侵攻継続の状態なら他国がボイコットし、国際的孤立を深める可能性もある。終了宣言を考える場合、10月末ごろまでがタイムリミットになりそうだ」と分析した。
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