【台湾空軍】最新鋭戦闘機Fー16Vで異例の夜間飛行訓練を実施【中国軍の大規模演習受け】
台湾空軍は2022年8月17日、異例の夜間飛行訓練を実施し、ミサイルを搭載した最新鋭の戦闘機F16Vを誇示した。これに先立ち台湾周辺では、中国軍が前例のない大規模軍事演習を実施していた。
中国軍は今月、米国のナンシー・ペロシ下院議長や議員団による台湾訪問への対抗措置として、台湾海峡(Taiwan Strait)の空・海域で連日演習を実施した。
台湾軍も、中国の侵攻に対する防衛を想定した訓練を実施。17日には、東部花蓮(Hualien)県の空軍基地で「戦闘即応」演習が行われ、F16V戦闘機に米国製の対艦ミサイルが搭載された。
台湾空軍によると、6機のF16Vが夜間の偵察と訓練飛行のために離陸。うち2機にミサイルが搭載された。
同軍は声明で、中国軍による最近の軍事演習の脅威を受け、国家の安全を確保するために「どこも戦場、いつも訓練」の構えで警戒を続けていると表明した。
台湾は近年、中国による軍事行動への懸念が高まり、中国軍機による防空識別圏への進入が増えて空軍が常時圧力に直面していることから、老朽化しつつある戦闘機の刷新を進めている。
中台「最強」戦闘機を比較
台湾は、中国がペロシの訪台を利用して、戦闘機を用いた軍事演習を正当化していると非難している。中国が保有する最も強力な戦闘機は、「マイティドラゴン」の異名を持つ「殲20」だ。中国政府は2021年6月に「殲20」150機を配備しているが、最近の軍事演習で使用したのは「スホーイSu30戦闘機」16機とその他11機の戦闘機だった。
中国が保有する最強の戦闘機「殲20」と台湾の「F16V」、性能はどちらが上か比較した。
台湾のF16Vは、時速およそ2415キロでの飛行が可能で、最高速度およそ2125キロの殲20を上回る。
F16Vの航続距離は殲20をやや上回り、台湾空軍によれば燃料補給なしで約3220キロの飛行が可能だ。一方、航空関連情報のウェブサイト「エグゼクティブ・フライヤーズ」によれば、殲20の推定航続距離は3220キロだ。
燃料の容量は、F16Vが外部燃料タンク2つ分を含め5443キロ。殲20の2万5000キロよりも大幅に少ない。
F16V戦闘機は殲20よりもやや小さく、空中での操作がしやすそうだ。F16Vは全長が14.8メートル、高さ(全高)が4.8メートル。一方、戦略国際問題研究所の「チャイナパワー・プロジェクト」によると、殲20は全長が平均20.4メートルで高さが4.45メートルだ。
またF16Vは翼幅についても9.8メートルと、殲20の約13メートルに比べて短い。
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