【冷戦から熱戦へ】米中対立に於いて米大学教授が「日本も自ら弾道ミサイルを保有すべきだ」
米中衝突の可能性は高いと予測するシカゴ大のジョン・ミアシャイマー教授に米中関係の今後の展望を聞いた。
・米中「新冷戦」が「熱戦」(実際の戦争)に転じる可能性は。
(熱戦にならなかった)冷戦期の欧州と(現在の)東アジアは地理的条件が異なる。南シナ海、台湾、尖閣諸島を含む東シナ海の三つの発火点があり、核兵器を使わない限定戦争に発展し得る。欧州では、核兵器で武装した軍隊がにらみ合っていた。米国とソ連が戦端を開けば、核戦争にエスカレートするため、戦争の可能性は低かった。
・有事への対応は。
日本は米国の「核の傘」による抑止を当てにしている。もし米国が尖閣を守らなければ、東アジアの同盟網は崩壊する。米国は台湾や尖閣の防衛に強い関心があり、(有事には)守るだろう。また、日米は中国が東アジアで勝利するのを防ぐために圧倒的な通常兵力の構築が必要だ。中国を抑止するため、日本も自ら弾道ミサイルを保有すべきだ。
・バイデン米政権の対中政策は。
バイデン大統領は中国封じ込めが必要だと理解し、必要な措置を取っている。関与政策から封じ込めに転じたトランプ前大統領の後に続いているが、トランプ氏との違いは同盟国とうまく連携していることだ。
・日米豪印4カ国(クアッド)連携の評価。
中国に対抗する同盟の中心は、日米や米韓など2国間同盟であり、クアッドや米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」も重要だが副次的なものだ。参加国同士が遠すぎるため、東アジアに意味のある軍事同盟を構築するのは困難だ。核の傘を含む「拡大抑止」の点でも2国間同盟が重要だ。
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