【原潜保有論】日本における原子力潜水艦保有の是非を考える【壁を突き破れ】
自民党総裁選に立候補した4候補は2021年9月26日午前のフジテレビ番組に出演し、日本の原子力潜水艦の保有をめぐって議論した。河野太郎ワクチン担当相と高市早苗前総務相は保有に前向きな考えを示したのに対し、岸田文雄前政調会長と野田聖子幹事長代行は慎重姿勢だった。
番組では、米英豪による新たな安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」が創設され、海洋進出を強める中国に対抗するため、米英の技術供与によってオーストラリアへの原子力潜水艦の配備を目指していることを説明。その上で、日本も原子力潜水艦の保有を検討すべきかを4候補に尋ねた。
河野氏は、「能力的には、日本が原子力潜水艦を持つというのは非常に大事だ」と強調。そのうえで「母港として受け入れてくれる地域があるかどうか。運用に関する能力、コストが現実的かどうか検討していかなければいけない」とも語った。
高市氏は「日本が持っている通常型の潜水艦も優れもので近海で使うには十分だが、今後の国際環境や最悪のリスクなどを考えると、共同で長距離に対応できるものはあっていいのではないか」と語った。原子力の平和利用を規定した原子力基本法との整理が必要との認識も示した。
一方、岸田氏は「原子力の技術は大事だが、日本の安全保障の体制を考えた場合、どこまで必要なのか」と指摘。そのうえで「わが国の潜水艦体制の最大の弱点は人員の確保だ。処遇改善、人員確保を優先的に考えるべきだ」と語った。
野田氏は「非核三原則を堅持する国だということを明確にしたい」と慎重姿勢を示し、「国民の合意を作っていかないといけない中で、どのくらい(コストが)かかるかも分からない。そういう議論をするのは無駄なことだ」と述べた。
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