【日本も当事者】オマーンの沖タンカー攻撃、イスラエルとイランの緊張高まる懸念!【日本企業所有】
中東オマーンの沖合を航行していたタンカーが何者かに攻撃を受け、船員2人が死亡した事件について、イスラエルのベネット首相はイランによる関与を主張しました。イラン側は否定していますが、死者が出たことで、双方の間で緊張が高まることが懸念されています。
中東オマーンの沖合で2021年7月29日、日本企業が所有するタンカーが、何者かによる攻撃を受け、イギリス人とルーマニア人の船員2人が死亡したと、イギリスに拠点を置くこのタンカーの運航会社などが明らかにしました。
イスラエルのメディアによりますと、この船舶運航会社は、イスラエル人が経営するグループ企業の1つだということです。
イスラエルのベネット首相は1日、会見で「イランが、イスラエルを狙い無人の航空機を使ってタンカーを攻撃した」と述べて、イラン側による攻撃だと主張し、強く非難しました。
一方、イランの国営通信によりますと、イラン外務省のハティーブザーデ報道官は1日の記者会見で、「イスラエルは、イランに対する根拠のない主張をやめるべきだ。イスラエルこそが地域を不安定にしている」と述べて、関与を否定しました。
敵対するイスラエルとイランの間では、互いに自らの攻撃だとは認めていませんが、去年から、両国が関係するとみられる船舶に対する攻撃が相次いでいます。
今回は、船員が死亡した上、イスラエル側が報復を示唆していることから、双方の間で緊張が高まることが懸念されています。
アメリカのブリンケン国務長官は1日、声明を発表し「アメリカはイランが無人の航空機を使って攻撃したと確信している。強く非難する」として、イランによる攻撃だと主張し、非難しました。
その上で「われわれは友好国とともに協議をしている」として、何らかの対応を検討していることを明らかにしました。
イギリスのラーブ外相は1日、声明を発表し、「攻撃は意図的であり、イランによる明らかな国際法違反だ」として非難しました。
そして、船舶は国際法に従って自由に航行することが認められるべきだとして、イランに対し同様の攻撃をやめるよう求めた上で、友好国と協力して、対応を検討していることを明らかにしました。
加藤官房長官は、午前の記者会見で「中東地域において、高い緊張状態が継続する中で船舶の自由な航行を阻害する事案が発生したことは、わが国としても深く懸念しており、このような攻撃は断固非難するものだ」と述べました。
そのうえで「原油輸入のおよそ9割を中東地域に依存する、わが国にとって、中東地域の平和と安定は極めて重要であり、中東地域からの原油の安定供給は、わが国を含む世界経済の安定と成長にとっても不可欠だ。引き続き、中東地域の緊張緩和と情勢の安定化に向け、わが国としても積極的な外交努力を継続していきたい」と述べました。
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