【現場はそこじゃない】敵国に占拠された離島へ…北海道で初の「離島有事」演習【陸上自衛隊】
陸上自衛隊北部方面隊の実動演習が28日、北海道天塩町の海岸で報道陣に公開された。本土への侵攻を想定した例年と異なり、今年は初めて、離島が攻め込まれた事態を想定。中国の海洋進出を受け、ロシアの脅威に備えた従来の演習から大きく転換した格好だ。
演習は9月10日まで、約1万7000人が参加して道内16拠点で行われる。28日の訓練は、旭川市の第2師団が敵国から離島を守る場面を、離島防衛の専門部隊「水陸機動団」(長崎県)が敵国に占拠された離島に乗り込む場面を、対抗戦形式で訓練した。水陸機動団が北海道に来るのは初めてだ。
陸自は2018年、南西諸島の防衛力強化を念頭に、水陸機動団を創設したほか、北海道の3師団・旅団を含む全国の7師団・旅団について、方面隊の管轄エリアを越えて迅速に展開させる構想を発表した。防衛省幹部は「状況によっては北海道の部隊が南西諸島に展開する可能性はある」と語る。
一方、水陸機動団はこれまで、地形上の制約などから、長崎、鹿児島の2県でしか水陸両用戦の訓練が行えず、より良い訓練場所を探していたという。陸自は、広大な演習場が点在し、演習に対する地元の理解も得やすい北海道を「道場」と位置づけており、ある幹部は「今回のような離島防衛の訓練を北海道で行う機会は、今後増えていく可能性がある」と話した。
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