【新たな電子戦部隊】防衛省が来春に通信妨害やミサイル回避の専門部隊新設へ【離島防衛の能力向上】
防衛省は電波や赤外線など電磁波を使って相手の通信機器やレーダーを妨害して攻撃を防ぐ「電子戦」に関し、2021年春に陸上自衛隊で80人規模の専門部隊を創設する。健軍駐屯地(熊本市)に配置し、南西諸島などでの離島防衛能力を高める。専門人材の育成も強化する。
電子戦は相手の電磁波利用を妨げるとともに自国の電磁波利用を防護し、作戦全体を優位に進める狙いがある。特に離島侵攻は陸上の作戦と異なり、陸海空の様々な部隊と通信を介した連携が必要となる。防衛する側にとって相手の通信手段を無効にするのが重要となる。
具体的には他国による離島侵攻の予兆があれば、上陸しようとする相手の部隊や接近する艦艇が通信やレーダーで使う電磁波の周波数をまず把握する。同じ周波数の電磁波を浴びせて混信させ、相手の通信を無効にする。電磁波で誘導されたミサイルによる攻撃も防げる。
新たな専門部隊は陸自の健軍駐屯地に置く予定だ。離島防衛の際は相浦駐屯地(長崎県佐世保市)の離島奪還の専門部隊「水陸機動団」との連携を想定する。
陸自の電子戦部隊として冷戦期に発足した第1電子隊が東千歳駐屯地(北海道千歳市)にある。沖縄県の尖閣諸島を巡る中国との摩擦など、南西諸島方面での離島防衛の必要性が高まっているのを踏まえ、九州に新たな専門部隊を常駐させる。
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