【止まらない拡大政策】中国が南シナ海の島に新たな行政区設置を発表【対立国が猛反発】
中国政府は、領有権をめぐる争いのある南シナ海の島々に新たな行政区を設置すると発表しました。
中国には領有権の主張を強めるねらいがあるとみられますが、対立する国々からは、新型コロナウイルスの対策に追われる中での動きに、反発する声が出ることも予想されます。
中国は各国と領有権をめぐる争いのある南シナ海の島々について、これまで海南省の「三沙市」が管轄すると主張してきました。
中国政府は2020年4月18日、「三沙市」の中に西沙諸島、英語名・パラセル諸島などと、南沙諸島、英語名・スプラトリー諸島をそれぞれ管轄する新たな行政区を設置すると発表しました。
それぞれの区には行政組織も設ける予定で、このうち南沙諸島では、中国が人工島を造成した永暑礁、英語名 ファイアリークロス礁に開設するとしています。
中国は南シナ海のほぼ全域の管轄権を主張し、人工島を造成して軍事関連の施設を整備するなど実効支配を強化しています。
中国には、新たな行政区の設置で自国の立場を強めるねらいがあるとみられますが、対立する国々からは、新型コロナウイルスの対策に追われる中での動きに、反発する声が出ることも予想されます。
これを受けてベトナム外務省報道官は19日、「ベトナムの主権を著しく侵害する行為で強く抗議する」との声明を発表した。
報道官は南シナ海におけるベトナムの主権の正当性を強調しつつ、「(中国の動きは)受け入れることはできず、国同士の友好関係にとって好ましくない」と批判した。さらに、「南シナ海や地域、世界の状況を複雑なものにする」と訴え、今回の決定を取り消すことなどを求めた。
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