【小銃は肌身離さず】教えを守り武器を持ったまま逃げた自衛官、停職2日の処分【陸自第7師団】
陸上自衛隊は2020年3月10日、第7師団に所属する20代の男性隊員を2日間の停職処分とすることを発表した。
男性隊員はおととし10月、恵庭市の北海道大演習場島松地区での射撃練習中に「トイレに行く」と他の隊員に告げたのを最後に行方が分からなくなった。
当時、隊員は刃渡り15センチほどの銃剣や小銃などを持っていて、陸上自衛隊が1500人態勢で捜索し、約9時間後に演習場内で発見された。
男性隊員は武器を持ったまま逃げた理由について「小銃は肌身離さず、という教えだった。今後のことが不安になり衝動的に逃げてしまった」と話していて、今後については「引き続き頑張っていきたい」と話しているという。
この報道に関しては一見「とんでもない奴だ!」と言いたくなりそうだ。
ただ、冷静に考えてみると日々の厳しい訓練にメンタルが病んでいき、本人のキャパを超えてしまっての行動だったのかも知れない。
1000人単位の隊員の中では個々のメンタルの強さも様々だろう。
当然、厳しさに付いていけない隊員が出てきても不思議ではない。
そして注目すべきは、教えを守り「小銃は肌身離さず」武器を持ったまま逃げたことだ。
演習場の敷地内とは言え、銃器の管理を放棄しなかったことと言える。
有事の際に市街地でこれをやってしまうと、後々とんでもない事態になったりする。
基本的な初期教育はしっかりと遵守していたということだ。
朝鮮戦争中に米軍が韓国軍の兵士に最新の銃器を持たせて戦場に向かったが、前線の韓国軍兵士はあろうことか、その場に武器を放り出して「敵前逃亡」したという話はあまりにも有名だ。
この隊員は反省の弁として「引き続き頑張っていきたい」と言っているが、完全に復帰できるかどうかは未知数だ。
前に述べたように隊員個々のメンタルは様々だ。
防衛省は今回の事案を受け、今後は現場の隊員のメンタルケアに力を入れていくべきだと思う。
更には全自衛官の待遇改善と隊員募集に全力で取り組んでいただきたい。
続きは動画の中で・・・