【どっちを選ぶ?】F2後継機の「次期戦闘機」開発、今夏にも米英から協力国を選定へ
政府は2020年度に航空自衛隊の「F2」戦闘機の後継となる「次期戦闘機」の開発に着手する。
今年夏以降、開発で協力する相手国を選ぶ。
米国のほか英国も候補となる。30年代半ばの運用開始をめざす。
11月の米大統領選など開発計画に影響を与えかねない要素もあり、米英などとの水面下の調整を続ける。
日本は戦後、戦闘機開発を主導した実績がない。
防衛省は国内の防衛産業の基盤を維持し防衛力を高めるため、次期戦闘機は日本を中心に開発するのが望ましいとみる。
18年末の中期防衛力整備計画(中期防)では「国際協力を視野に、我が国主導の開発に早期に着手する」と明記した。
機体のうちエンジンなど主要部分を含む独自開発の割合を50%以上にすることをめざす。20年度予算案には開発費として111億円を計上した。
空自が現在運用する戦闘機は最新鋭ステルス戦闘機「F35」など米国製が大半だ。
「F2」は日米で共同開発したが、基幹部分の設計は日本側に開示されていない。改修も自由にできず、運用面での制約になってきた。
日本が単独で開発するには価格や技術面でハードルが高い。
1機種あたりの開発費用は数兆円規模とされ、採算を確保するには大量生産して、海外に販路を求める必要も生じてくる。
防衛省はこれまでに米欧の複数の防衛関連企業から開発計画を示された。
同盟国の米国からはロッキード・マーチンがステルス戦闘機「F22」と「F35」の混合型の開発を打診した。ボーイングも連携に意欲を示す。
英国はBAEシステムズを中心に新型戦闘機を開発する計画がある。エンジンやレーダーなどの基幹部分を日本製に改修するのも可能としており日本側の利点は多い。
政府は今年夏の21年度予算案の概算要求時か、遅くとも今年末の予算編成までに開発の協力相手国を決めたいとする。
いよいよ本格的にF2後継機の開発に着手するときが到来した。
共同開発国に関して我々部外者は現状で報道されている内容でしか判断できない。
したがって水面下でどのような交渉が行われているのかは知る由がない。
今の所米国側は、相変わらず革新的技術部分の情報開示は出来ないと、頑なだ。
一方、英国側は全ての技術情報の開示と、エンジンその他の重要なパーツの日本製を承諾し、後の改修も自由にできることになっている。
条件的には英国側が有利と思えるが、申し出ている条件がいつまで続くのかは予測不能だ。
また、米国が英国と同等の条件を出さない限り、米国との共同開発はありえない。
両国との条件を突き合わせ妥協点を見つけていくしか無いだろう。
どちらになるとしても、国産エンジンの使用と、運用開始後の改修が日本独自で可能であることが、絶対条件だろう。
交渉に当たる担当者は、毅然とした態度でどちら側にも飲み込まれないように、職務を遂行してほしいものだ…
続きは動画の中で・・・